副学長・教授 渡邊 典子 Noriko Watanabe
担当学科
- 看護学部 看護学科
- 大学院 看護学研究科
研究テーマ
著書
- 妊娠期の食育の新常識-赤ちゃんの噛む力はお腹の中から始まる
- 看護実践のための根拠がわかる 母性看護技術 第2版
- 今日の助産 マタニティサイクルの助産診断・実践過程 改訂第4版
Q
先生の研究・活動を
教えてください
助産学を研究分野としていますので①助産の対象である母子をとりまく助産や医療の歴史的変遷、②助産師の専門性発揮に関する研究、③性教育、思春期保健に関する研究、です。①については時代の流れ、医療技術の発展によって出産方法や保障内容等、母子をとりまく状況の歴史的変遷、②については少子高齢社会における助産師の専門性発揮について、③は思春期の性行動やリプロダクティブヘルスの視点からの研究です。③については高等学校への性教育講演、にいがた思春期研究会等の活動もしています。この他に助産師教育にかかわる、助産学における共用試験システム構築に関する研究、助産技術の教育方法に関する研究を行っています。
Q
この分野の面白さは、
どんなところですか?
助産学は、生命誕生というリプロダクティブを基盤として、母親・子ども・父親と家族の成長を継続的に支え、思春期、妊娠・出産・育児期、中高年期までの生涯にわたる女性と家族を支えるための助産師育成にかかわる学問です。また、社会状況の変化、医療技術の進歩を踏まえ、助産学の対象(母親・子ども・父親と家族、思春期にある人、妊娠・出産・育児期、中高年期までの生涯にわたる女性と家族)の時代のニーズをくみ取り、地域や生活の場、高度化する医療現場でも、その対象とともに存在し、常に寄り添う支援を研究・開発する学問分野でもあります。
授業紹介
助産学概論
「助産の歴史と文化」というところで、明治・大正・昭和の中で新潟の助産の歴史をとりあげます。新潟は東京、大阪、京都と並び、いち早く助産師教育が始まりました。新潟の助産師教育に尽力した産科医師と助産師がいますが、この産科医師は本学学園の沿革にある新潟女子工芸学校(実践女学校)の創設者の1人でもあります。本学の看護・福祉・心理の実学教育の志向と学園の歴史とに思いを馳せたいと思います。加えて、新潟のTV番組「にいがた偉人伝」でも紹介された、世界的に有名な女性の性周期を発見した産科医師の人柄と飽くなき研究心に触れ、「助産師として求められる基本的な資質や能力」を一緒に考えてみます。
メッセージ
助産学の対象である母親・子ども・父親と家族、思春期、妊娠・出産・育児期、中高年期までの生涯にわたる女性と家族の状況は、時代時代によって変化しますが、対象に(特にお母さんや赤ちゃん)寄り添う助産師の存在はますます必要とされています。助産師は、生命誕生という人の人生のはじまりにかかわる責任ある仕事である一方、とても素晴らしい職業です。そのような助産師の魅力を一緒に学びましょう。