教授 佐々木 祐子 Yuko Sasaki

担当学科

  • 看護学部 看護学科
  • 大学院 看護学研究科

研究テーマ

著書

  • 終末期の保健福祉
  • ケアの中の癒し 第7版

Q 先生の研究・活動を
教えてください

高齢多死社会を迎える日本において、身内と死別する家族の悲嘆を支援するグリーフケアについて研究を行っています。悲嘆は遺された人の健康や生き方にも影響を及ぼすため、看取りまでの過程や死別直後の家族への援助だけでなく、継続した支援が必要になります。近年ではがんなどの疾患だけでなく、救急医療や災害現場においてもグリーフケアの必要性が指摘されており、支援のあり方を検討しています。また、援助者である看護師のメンタルケアについてもインタビュー調査やアンケート調査を行い、支援のあり方に関する研究に取り組んでいます。

Q この分野の面白さは、
どんなところですか?

人はいのちを脅かす病気になった時、自分の生きてきた過程を振り返り、どうしても自分と向き合わざるを得なくなります。これからどのように過ごしていくのかを考える中で、身体だけでなく心理的にも様々な苦痛を抱えるため、それらを時に理解することができずに援助者も悩むことがあります。人によって望むことは異なるので、そのような時は患者さんと家族に寄り添いながら対話することで、どのような援助をすればよいか見えてくることがあります。看護職だけでなく地域の様々な職種の専門性を活かすことで、残された時間をその人らしく過ごすことを支えることが可能になります。

授業紹介

成人看護学Ⅰ 
この授業は病院での実習前に、様々な疾患で手術を受ける患者さんと家族に必要な援助について学びます。手術前に不安のある人への援助を考え、手術に関するオリエンテーションは動画も使って理解していきます。手術や麻酔の影響から早期に回復できるように、手術後の痛みのケアや術後肺炎などの術後合併症の予防とケアについて学んでいきます。
実習病院の手術看護認定看護師からの特別講義では、普段目にすることのない手術室の様子や実際にどのように看護をしているのか分かりやすく話してもらいます。
他にも慢性期の疾患と看護、災害看護に関する授業を担当しています。

メッセージ

看護は生まれた瞬間から人生の終わるときまで、人々の生活に深く関わる職業です。病院や施設、住み慣れた家で過ごす人に寄り添うことで、その人の価値観を理解してその思いを尊重していくことができます。一方的に医療者が援助しているのではなく、援助を受ける人からも多くのギフトをもらい、専門職として人間として成長することが感じられる時があります。看護の力を必要としている人に向き合えるように、一緒に学んでいきましょう。

研究テーマ