助教 小島 さやか Sayaka Kojima

担当学科

  • 看護学部 看護学科
  • 福祉心理子ども学部 社会福祉学科

研究テーマ

著書

  • 保育の実践を支える理論と方法(共著)第13章:子どもの健康と安全の理解を目指して ー「学び続ける力」を育てるー

Q 先生の研究・活動を
教えてください

「子育て支援」が私の主な研究テーマです。妊娠期から産後にわたるまで、切れ目なく地域で母子と家族を支えていくための環境づくりに取り組んでいます。加えて父親の支援について、とくに男性看護師に焦点をあてて研究しています。 近年、父親の子育てが注目される背景には、共働き家庭や核家族の増加といった子育て環境の変化による父親の協力の重要性の高まりや、男女ともに働きやすい職場づくりなど働き方改革の推進があると考えられています。一方で、これまで子育ての主体は母親と捉えられることが一般的で、父親の子育てやその支援は明らかになっていないことが多い領域です。
父親が積極的に子育てに関わることは、良好な親子関係・夫婦関係の形成や母親の子育て負担・不安の軽減など多くの利点があることが分かっています。一方で、周囲に理解を得ることの難しさや仕事と生活の両立など、葛藤を持つことも明らかになっており、よりよい環境づくりが求められています。
もう一つの研究テーマが「看護師の働き方」についてで、ワーク・ライフ・バランスやワーク・モチベーションについての研究にも取り組んでいます。これらの研究を通して、看護師という夜勤・交代制勤務を伴う仕事環境においていきいきと働ける環境づくりや、よりよい子育て支援につなげたいと考えています。

Q この分野の面白さは、
どんなところですか?

なぜ、女性の看護職でありながら男性看護師の子育てがテーマなのか、と聞かれることがよくあります。父親の子育ての現状や考え方を知ることで、母親や家族、職場、地域社会の望ましいあり方や、子育て世代に必要な支援がみえることにとても魅力を感じます。
子育て観の変化や法制度、社会情勢の変化によって子育てのあり方は変化しうるものですが、いつの時代も、子どもは親にとってだけでなく、地域の宝、社会の宝です。親として、幼少期の子育てに関われる時間は人生の中のごく僅かな、貴重な時間。性別に関係なく、子育てしたい時にそれができる、それが叶う環境づくりをしたい。子育て支援を業とする助産師として、そして一人の母親として、ささやかながら応援したいと思う気持ちが、子育て支援を考え続ける原動力となっています。

授業紹介

母性看護実践論
この授業では、正常な妊娠・分娩経過をたどるために必要な健康管理や、産後の母親と家族・新生児が健康な生活を維持・増進するために必要な看護技術と保健指導について学びます。
講義では妊娠・出産による身体と心の変化や、社会における役割の変化への適応を支援するための看護の役割を学びます。演習では、妊婦や産後の女性の身体を模したモデル人形を用いて健康状態の観察をしたり、出産を迎える女性のケア、生まれたばかりの新生児のケアを練習します。ここで学んだ知識と技術をもとに、実習では実際に出産に臨む産婦さんのケアや、産後の育児指導を行います。
その他、助産師国家資格取得に向けた授業・実習も担当しています。

メッセージ

私は助産師として、たくさんの出産に立ち会ってきました。助産師は、お父さん・お母さんが赤ちゃんを迎え、新しい家族が誕生する瞬間に立ち会える素敵な仕事だと誇りに感じています。しかし、新たな家族の誕生の喜びの一方で、向き合うべき課題も多くあることに気付きました。子育ては、家族や周囲の理解と協力があると、もっともっと楽しくHappyになるはずです。家族みんなが幸せに暮らすために、専門職としてどんなお手伝いができるのか。それが自分のライフワークだと思っています。

研究テーマ