子ども発達学科長・教授 藤瀬 竜子 Ryuko Fujise
担当学科
- 福祉心理子ども学部 子ども発達学科
研究テーマ
著書
- 幼児教育の基礎を学ぶ(共著)
- 保育を支えるカリキュラムマネジメントの理論と実践(共著)
- 保育の実践を支える理論と方法(共著)
- 保育・幼児教育・子ども家庭福祉辞典(共著)
- 新潟県における障害児通所支援に関する実態調査報告書(共著)
Q
先生の研究・活動を
教えてください
大学教員になる前には、児童相談所、障害児施設、自治体の児童福祉所管課で働いてきました。現場で出会った子どもたちや保護者の方から、教えていただいた「思い」や「願い」を財産にして研究や活動をしています。児童福祉学は、全ての子どもが、自分の持っている可能性を伸ばしながら、より幸せに生きられることを考える学問です。その中でも特に、家庭で暮らせない子どもたちや、障害など何らかのサポートが必要な子どもたちの生活が少しでも豊かになるように研究や活動を行っています。地域での活動としては、新潟青陵大学と新潟県立大学の学生が運営する「そらいろ子ども食堂」のアドバイザーとして、地域の子どもたちや住民の方との触れ合いを大切にしています。
Q
この分野の面白さは、
どんなところですか?
児童福祉の対象分野はとても広く、子育て支援や保育、母子保健、社会的養護、子どもの貧困、児童健全育成、障害のある子どもへの支援、児童虐待対策、非行、ひとり親への支援等多岐に渡ります。どの分野においても、「子どもを真ん中」に据え、現状を分析し、どうしたら子どもの幸せにつながるのかという視点で支援や仕組みを考え、制度や実践につなげる、これが児童福祉学の面白さだと感じています。子どもの生活はおとなの生活と密接に関係しています。おとなの生活は社会のありようとつながっています。児童福祉学は、子どもがより幸せな生活ができるような支援を考えながら、社会のありようを考える学問です。そして、今を支援しながら、未来をつくる学問です。
授業紹介
児童福祉論、社会的養護、子育て支援等の講義・演習科目や保育(施設)実習、ソーシャルワーク実習等を担当しています。その中から「社会的養護Ⅰ」をご紹介します。みなさんは「社会的養護」ということばを知っていますか。様々な事情で自分の家庭で暮らせない子ども達への養育のことをいいます。日本には約4万6千人います。このような事情の子どもたちの暮らしの場としてどのような資源があるのかを学び、子どもたちが安心できる場所で大切にされながら自分の意見を伝え、選択をし、他者と関わり、自分自身を大事にできる、そんな支援を共に考え、学ぶ授業です。受講した人が、将来、社会的養護の応援団になってくれるとうれしいです。
メッセージ
私自身は、高校生、大学生時代には「福祉」に全く関心がありませんでした。子どもたちと一緒に過ごせる小学校の先生を目指していた時、教育実習で笑顔がとても素敵な男の子と出会いました。授業中は集中できないのですが、休み時間はきらきらしていてお話するととても楽しいのです。このような子どもたちが、自分の個性を伸ばしながら生き生きと成長できることをお手伝いする仕事がしたいと強く願い、児童相談所で仕事をすることができました。これからの生活の中で「これだ!」と思う出会いがあったら、その芽を大切に育てて将来につなげてください。