教授 浅田 剛正 Takamasa Asada

担当学科

  • 福祉心理子ども学部 臨床心理学科
  • 大学院 臨床心理学研究科

研究テーマ

著書

  • 心理臨床実践におけるスーパーヴィジョン(日本評論社)
  • 心理臨床における臨床イメージ体験(京大心理臨床シリーズ⑥)(創元社)
  • 心理臨床関係における身体(京大心理臨床シリーズ⑨)(創元社)

Q 先生の研究・活動を
教えてください

人と人とが生身で関わるときに起こる”目に見えない現象”や、普段は見過ごされているけれど実は”深い意味のある心の働き”、といったことに関心があるので、人間が関わるあらゆることについて色んな角度から考えてみることが好きです。
これまでの研究では、「風景構成法」などの描画法や心理療法の中で用いられるイメージ・表現技法について、また心の専門職である臨床心理士がどのようにプロフェッショナルとして成長していくかについて主に考えてきました。臨床心理士としての活動では、精神科臨床、不登校支援など、幅広い広い領域に関わってきましたが、とくに今は子育て支援やこども臨床に力を入れています。

Q この分野の面白さは、
どんなところですか?

人が想像すること、表現すること、些細な言動や出来事、さらには様々な問題行動や悩みにも必ず意味があって、それを発見することがとても面白いです。心の世界は人がそれぞれ一生懸命に生きてきた成果なので、カウンセリングや心理療法などを通してその一端に触れるたびに、自分にとって「分からないこと」「知りたいこと」が増えていきます。普段は何気なく見過ごしてしまっていること、立ち止まらないと見えないこと、聴いてみないと知れなかったことに出会えるチャンスが尽きないのが、心理臨床学の魅力ではないでしょうか。

授業紹介

感情・人格心理学
人の「人格(パーソナリティ)」がどのように形作られ、私たち個人の生活や社会の中にどんな意味を成しているのか、について講義します。私たちは他人との関係の中で多様な人格を獲得し、それを活かしたり見失ったり、守ったりしながら生きています。感情を伴った体験や経験も、一人一人の個性的な人格が活きる中でその人にとっての意味を創り出すといってよいでしょう。4年生の授業なので少し高度な内容も盛り込んだ授業ですが、自分たちの心と頭を使うグループワークや小課題を交えながら、それまで習ってきた臨床心理学の知識を繋げて理解を深めていきます。

メッセージ

私自身は現役で大学に入れず、浪人生をしながら自分のしたいことをじっくり考えてこの道に転向しましたが、それがとても幸運だったと思います。何かきっかけがあったというより、自分の興味関心が向くことにできるだけ正直に、またときに寄り道やその時々に出会う人との縁を楽しみながら進んでいった先に今の専門があったという感じです。皆さんもあまり先のことや周りの意見に囚われず、今自分が楽しいと思うことに努力することをお勧めします。

研究テーマ