Q
先生の研究・活動を
教えてください
私の専門は、古い時代のイギリスの言語と文学（英語・英文学）です。昔の本の中で使われている表現や、描かれている事物など、それ自体は今の時代のものとは異なる面も多いのですが、そこから現代の英語にどのように変化したのか、その過程や背景には何があるのかといった点をくわしく探ることを通じて、現代の言葉や文化がより深く理解できると考えています。加えて、観光や旅行業（旅行会社）のことも勉強して、人文科学の観点から、観光と文化、観光と地域の関わりといった研究活動を学生と一緒に進めています。
Q
この分野の面白さは、
どんなところですか？
外国語や外国文化を学ぶことは、まだ日本語になっていない情報に触れたり、多様な人と会うことができたり、自分の世界を広げていくことにつながると考えられます。同様に、観光を学ぶことも、広い世界に目を向け、可能性を広げることだと考えています。国内・国外にある観光の盛んな地域を見に行ったり、さまざまな地域の良いところを探すことを通じて、逆に自分の地元にも生かせる考え方やヒントを得たり、将来的に地域の魅力を外部に発信できる人になれるのではないでしょうか。
授業紹介
「観光入門」の授業では、観光学の基礎的な用語や考え方を学習した上で、その知識を使って、自分なりに地域の観光振興についてのプランや提言を考えます。はじめは「自分の地元には何もないよ」と言っていた学生たちが、忘れていた地域の魅力を再発見したり、まだ生かされていない可能性に気付いていく過程は、大変有意義であると考えています。観光業に限りませんが、地元に就職したいという人も多いので、自分の住む地域を取り巻く状況を知ることを通じて、地域にとって本当に大切なことや、そこで自分のやりたいことは何かを考える機会にもなっているのではないでしょうか。
メッセージ
何かを勉強するときには、できるだけその背景を考えるようにしましょう。例えば観光では、たくさんの人が訪れる場所と、そうでない場所とがありますよね。ただそれは最初から決まっていたというより、何かのきっかけや理由があってそうなったと考えられるのではないでしょうか。もしそのことがわかれば、単に観光地のことを知るだけでなく、今度は地元の観光に目を向けたときに役立つ、次につながる生きた知識が得られることになります。もちろん他の科目でも同様です。自分なりに考えることが、幅広い知識の習得につながり、さらには大きな成果へとつながっていくと思われます。
