教授 海津 夕希子 Yukiko Kaizu

担当学科

  • 短期大学部 人間総合学科

研究テーマ

Q 先生の研究・活動を
教えてください

主に本学学生を対象に、食育教育方法について研究しています。
食育は、生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎と位置付けられるとともに、様々な経験を通じて「食」に関する知識と「食」を選択する力を習得し、健全な食生活を実践できる人間を育てるものです。食育が大切とされる背景には、食を取り巻くさまざまな課題があげられます。例えば、偏食や不規則な食事などによる肥満や生活習慣病の増加、若い女性に多く見られる、過度のダイエット志向等の健康障害が指摘されています。心と身体の健康を維持するために、食育を通じて、食に関する正しい知識を身に付け、健康的な食生活を実践することにより、生涯にわたって「食べる力」=「生きる力」を育むことが重要になっているのです。

Q この分野の面白さは、
どんなところですか?

毎日欠かさず食べている「食事」について、深く知ることができるところです。「食べる力」=「生きる力」であることが実感できます。
食物学は、人間の生活で最も重要な食品を科学的に研究する学問です。料理や食生活、食品について総合的に研究するとともに、食べ物の成分や機能についての知識と、調理・加工・保存といった実践的な技法を学びます。栄養学は、食物(栄養素)と摂取の関係を、体内のしくみから明らかにする科学です。人間が健康に生活し、成長していくにはどのような栄養素が必要であり、それらの栄養素はどのような食品から摂取するべきか、年齢・体調・病状などに応じた食生活とはどんなものなのかなどを分析・研究していきます。

授業紹介

『食品学実験』
フードスペシャリスト資格指定科目です。食品・栄養学の講義で得た知見を、より一層深く理解し、食品とその栄養にかかわる化学成分の性状を把握することを目的に、食品成分実験の基礎的知識ならびに技術を習得します。さらに、食品の成分特性をより実感できるよう、併行して加工食品の製造実験を行うことで、実験のおもしろさを体験し,食品に対する関心や意欲を育てます。
具体的には、新米・古米の鑑別実験、糖質、たんぱく質、無機質、ビタミンの定性実験、食品添加物の検出実験、キャラメル、こんにゃく、餅、パスタ、豆腐、カッテージチーズ、バターなどの製造実験を行っています。

メッセージ

現代では、食に関する情報はネットを見れば誰でも簡単に手に入りますが、決して正しい情報ばかりではありません。健康にいいと思って続けていた食習慣が、実は間違っていたということもあります。大学では、正しい「食」の知識を学ぶことができます。飽食の時代と呼ばれる現代において、食べることの重要さを再確認するためにも必要な学問です。また、食を通じて人々の幸せを追求していく分野だと考えると、より興味が沸いてくると思います。

研究テーマ