准教授 関 久美子 Kumiko Seki
担当学科
- 短期大学部 人間総合学科
研究テーマ
著書
- 介護のための人間関係とコミュニケーション
- 介護のためのコミュニケーション技術
Q
先生の研究・活動を
教えてください
「ヒューマンライブラリー」という活動をテーマに研究を行っています。「ヒューマンライブラリー」は、障害やセクシュアルマイノリティ、普段なかなか会って話を聞くことのできないような多様な属性を持つ人々と対話することで、社会の偏見を低減し多様性の理解を促進することを目的としています。青陵では学生プロジェクトを立ち上げて、短大生だけでなく大学生や大学院生と一緒にこの取組みを行っています。この活動を通して、社会のサブカルチャー同士が対話というコミュニケーションによってどのように互いを理解し、繋がっていけるか、そして学生教育としてこのプロジェクトがどのように学生に作用するかといったことが研究テーマです。
Q
この分野の面白さは、
どんなところですか?
「ヒューマンライブラリー」の研究・活動の面白さは、人との出会いにあります。「ヒューマンライブラリー」の取組みを通して、実際に多様な属性・価値観を持つ方たちとの多くの出会いがあり、自分の中での考え方の変化や気づきがあります。時には自分の中に無意識に抱いていた偏見に気づくこともあります。ともに活動する学生の心の中でもいろいろな変化が起きているようで、学生と一緒に新しい世界に触れ、それについて語り合い、時には葛藤しながら自分自身も成長していけることを嬉しく感じます。「ヒューマンライブラリー」は日本でも注目されており、これからももっと多くの人々を巻き込んで活動していきたいと考えています。
授業紹介
「コミュニケーション論」
「コミュニケーション」=「会話」だと思っている人は少なくはないでしょう。しかしコミュニケーションはそんなに単純なものではありません。私たちのコミュニケーションは文化や価値観が影響し、メッセージをどう伝えるか、そのメッセージがどう伝わるかもコンテクスト(状況や関係性)によって変化します。この授業では改めて「コミュニケーション」とは何なのか多方面からアプローチし、その理論を学ぶとともに自分自身のコミュニケーション行動について振り返ることで、多様な価値観が共存する社会でより良い人間関係を築くために理解を深めていきます。
メッセージ
私が「コミュニケーション学」に出会ったのはアメリカの大学1年生の時です。授業で学んだことと実生活が直結し、勉強することが楽しいと思ったのは正直この時が初めてでした。当時日本ではまだ「コミュニケーション学」はメジャーではなく、こんな面白い学問、いつか私が日本で教えてみたいと夢みていたことが叶い、今こうして青陵短大で教えています。そんなコミュニケーション関連の授業はきっとみなさんにも面白いと思ってもらえるはず。みなさんと一緒に考え、学んでいけることを楽しみにしています。