Q
先生の研究・活動を
教えてください
研究では介護職員の離職に影響を及ぼす要因を分析しています。そのことを通じて、介護福祉士を目指す学生にどのようなことを教育すれば良いか、また職場の環境をどのように改善すれば良いかなどを考察しています。社会活動として、介護職員の研修・スーパービジョンを行ったり、地域密着型サービス(グループホーム等)の第三者評価を行ったりしています。ゼミ活動では、学生とともに特別養護老人ホーム利用者の外出支援を行っています。
Q
この分野の面白さは、
どんなところですか?
社会福祉や介護福祉分野の対象は「人」です。人の内面または取り巻く環境との間で、何が起きているのかを考えることで、新たな発見があったり、課題の解決策が見つかったりします。答えは簡単ではありませんが、考えれば考えるほど人に対する飽くなき興味と関心が湧いてきます。そして、興味を持って追及している問題が、実は自分の身近なところで起きていることや、自分の内面で起こっていることと深く関連していることに気づかされるところが、特に興味深いです。
授業紹介
「発達と老化の理解Ⅰ・Ⅱ」を担当しています。この科目では誕生から死に至るまで、前半は、人間はどのような体験や課題を乗り越え、発達して行くか、ということについて学びます。自分自身のこれまでの人生(親やきょうだいとの関わり、友達とのかかわり、学校での出来事等)を振り返ったり、将来を展望したり、または周囲の人々の人生をみつめたりしながら学びを進めて行きます。後半は、発達の観点からの老化を理解し、年を重ねることによって心身に起こる変化と、その変化が日常生活に及ぼす影響について学び、具体的な介護のあり方を考えます。また、高齢者に多い病気と日常生活上や介護上の注意点について理解します。これらの学習を通じて、自分自身や高齢者に対する理解を深めることにより、実習の中では理解することができなかった高齢者の様々な言動の意味を探り、介護福祉士として高齢者に向き合う姿勢や対応方法を考えて行きます。
メッセージ
興味を持ったきっかけは何でも良いと思います。私自身も「何となく」が最初のきっかけでした。大切なことは現場を知ることです。書物やネット、メディアの情報だけで判断するのではなく、どのような形でもいいから現場に足を運んで、そこにいる人と関わってみて下さい。その瞬間が楽しい、興味深いと思うことができれば、適性は十分にあると思います。