准教授 小出 真理子 Mariko Koide

担当学科

  • 短期大学部 人間総合学科

研究テーマ

著書

  • 『雨引山の絵画』
  • 『草創期の湯島聖堂 よみがえる江戸の『学習』空間』

Q 先生の研究・活動を
教えてください

私は服飾における「流行と文化」、「形・意匠」に関する研究を行っています。これまで日本の伝統衣装である「きもの」の形やデザインの変遷について調査をしてきました。特に、ある一定の時代に特定のきものの形やデザインがどのように誕生してそれが広まり、やがて無くなっていくのかといった歴史的な文化背景を含めた服飾の伝播・流行について研究をしています。また、現代ファッションデザインの構成学的研究も行っています。特に高級素材や特殊素材を用いた造形研究や、現代ファッションのキーワードであるサスティナブルファッションや、アップサイクルなども取り上げ、このような現代ファッション課題と造形との関連性について研究を進めています。

Q この分野の面白さは、
どんなところですか?

人は生理的あるいは社会的要因のために、作られた衣服を身につけることなく生きられない存在です。生まれたときは裸ですがすぐに産着を着せられ、人生を終えた後でさえも「白装束」を身にまといます。衣服・ファッションは自身を表現するもっとも身近なツールであるということ以上に、人にとって、とても密接で奥深く、研究対象として興味深いものです。また、歴史を学び、歴史学的な考え方や見方を持つことは、過去を振り返り未来を予測するといった、物事を長期的な視点で考察することを養えます。

授業紹介

「ファッションデザイン論」:この授業はファッションデザインの基礎知識について理解し、平面・立体ファッションデザインの演習を行うことでオリジナリティーのある表現力を体得することを目標にしています。具体的には、デザインの基礎知識である造形原理やファッションの歴史について習得した上で、東アフリカのテキスタイル(布地)である「カンガ」を用いた立体デザイン制作をグループワークで実施し、また平面デザインであるファッションデザイン画制作を行い実践的な技術を身につけます。他にも、スカートやブラウス、フォーマルドレスなどのファッションアイテムを制作する授業なども担当しています。

メッセージ

高校生活を通して、どの専門分野に興味を持ったとしても、一つの分野に絞りすぎることなく、さまざまなことを学んで欲しいと思います。例えばファッションに興味をもったとしたら、ファッションと密接な関係がある社会事象について関心を持つことや、美術やデザインに関する展覧会に行ってみるなど、ファッション分野の周辺領域なども積極的に学んで下さい。

研究テーマ