准教授 梨本 竜子 Ryuko Nashimoto
担当学科
- 短期大学部 幼児教育学科
研究テーマ
著書
- 『子どもの姿からはじめる 領域・環境』株式会社みらい(共著)
- 『保育者が学ぶ 子ども家庭支援論』建帛社(共著)
- 『幼児教育サポートBOOKSすぐにできる!保育者のための紙芝居活用ガイドブック』明治図書(共著)
- 『子どもと共に育ちあう エピソード保育者論』株式会社みらい(共著)
- 『かわいい きれいな折紙』『うごかす とばすおりがみ』成美堂出版(共著)
Q
先生の研究・活動を
教えてください
保育・幼児教育は、環境を通して行うことを基本とします。保育の目的は子どもが心身共に健やかに発達することですが、子どもが自分から周囲の物や人といった環境にかかわりながら、自分の世界を拡げていくことが発達なのです。子どもにとってどのような物や人が望ましい環境になるのか、具体的には保育教材としてのおりがみ、紙芝居、おもちゃなどについて研究しています。その他にも、友だち、保育者も大事な人の環境です。子どもの人間関係、保育者についてなど、保育に関して幅広く研究しています。
また、私自身の保育経験をふまえて実習の指導にもあたっていることから、実習のあり方についての研究もしています。
Q
この分野の面白さは、
どんなところですか?
子どもは日々真剣に精一杯生きています。スポーツ選手が真剣にがんばっている姿を見て感動するように、子どもといる毎日は感動の連続で、元気をもらえます。そして、乳幼児期は人生の土台であることから、保育は人として生きるために大切なことの根幹を学んでいると言っていいと思います。人は誰でも子どもでした。保育を学ぶと自分の子ども時代を振り返ることになります。そのことで、自分と家族や人との関係性についても深く考えられるようになるのです。子ども、人のすばらしさを知ることができるのが保育の面白さでしょうか。私は、保育は人とかかわる誰もが学ぶべき分野だと思っています。
授業紹介
「保育者論」では、毎回授業の初めに保育者の登場する絵本を1冊読んでいます。絵本は子どものための本というわけではありません。子どもでも大人でも、それまでの自分の人生経験で感じ考えていいのです。学生には、子どもになって聞くのではなく、保育者になる今の自分として聞くよう伝えます。例えば『ぐるんぱのようちえん』を読んだ後、ぞうの「ぐるんぱ」は「保育者としてふさわしいか、それはどうしてか」などを学生同士のグループで話し合います。その活動を通して、自身が保育者像をどのようにとらえているかが明らかになってきます。そして他の学生の保育観、価値観に触れ、多様な視点を持つことにつながっていくことを期待しています。
メッセージ
私は母が保育園長をしていたことから、保育、保育者が身近でした。子どもも大好き、歌うことも作ることも好きだったので保育者になりました。保育園で子どもたちと過ごした日々は、今も自分の人生の宝物の時間です。保育には自分が経験してきたことが全て役立ちます。保育者を目指す人は、好きなこと、興味のあること、とにかく何でもやってみて、経験を増やしていって欲しいと思います。