助教 相澤 里美 Satomi Aizawa

担当学科

  • 短期大学部 幼児教育学科

研究テーマ

Q 先生の研究・活動を
教えてください

異なる年齢の子ども同士で遊ぶことにより、小さい子は大きい子の姿を見て憧れや目標をもち、大きい子は小さい子の面倒を見ようとするなど年長者としての行動を意識するようになります。こうした環境は、昔は子どもの周りに当たり前のように存在していましが、少子化の影響により現在では「当たり前の環境」とは言い難いものとなってしまいました。
幼稚園や保育所、認定こども園の中には、異年齢での関りを積極的に取り入れている園があります。そうした環境で、子ども達に育まれるものや、保育者に求められる援助や環境構成について考えていきます。

Q この分野の面白さは、
どんなところですか?

私たちは社会に生まれ、社会の中で日々人と関わりながら生きています。誰にでも経験があると思いますが、社会の中で適応して生きていくためには、自分のやりたいことを我慢したり、誰かのために苦労したりすることがあります。そうした行動は、できれば大人の厳しい指導によって強制的に身に付けさせるのではなく、子ども自らが必要性を感じながら自然とできるようになってほしいものです。
たくさん遊び、たくさん人と関わった子どもには、自立心や協同性、道徳性・規範意識が芽生えるようになります。乳幼児期にどのような体験をすることが他者を大切に思う気持ちにつながっていくのか、それを丁寧に考え実践していくことに幼児教育・保育の魅力を感じています。

授業紹介

人間関係指導法
子ども達が人との関わりをどのような過程で学ぶのか、それを支える保育者はどうあるべきかを学ぶ科目です。授業では保育の理論に合わせてエピソードを紹介します。子ども達が仲良く楽しそうに遊んでいるものだけでなく、ケンカやトラブルの中で激しく言い争ったり涙を流したりするものも紹介します。「ケンカはいけないこと」と思う人もいるかもしれませんが、子ども達はケンカをすることによって自分や他者の気持ちを理解していくので、本当の意味での仲良しになるためには悲しい出来事も必要なのです。子ども達の様々な体験を人間関係の学びに繋げていけるよう、寄り添い方を学んでいきます。

メッセージ

子どもの頃、争いごとを法律で解決する職業に憧れていました。ですが実際は、ケンカをした子ども達が仲直りのために話し合ったり、ルールを確認したりすることを支える教育者になりました。法律家にはなれなかったものの、幼い頃に本当にやりたかったことは、形を変えて今に繋がっていると考えています。
現在の幼児教育では、子ども達が自ら主体的に生きることを大切にしています。大人になっても忘れない夢を、子ども達から引き出せる保育者を目指してもらえれば嬉しいです。

研究テーマ